O’Reilly Japan「デザインの伝え方」はUXデザイナーの心構えを変える本

久しぶりの感銘を受けた本があったので紹介。
O’Reilly Japanから出版されている「デザインの伝え方」という本。

デザインの伝え方

「デザインの伝え方」とは?

「組織の合意を得るコミュニケーション術」
クライアントや上司、チームメンバーなどデザインを取り囲むステークホルダーにデザインの意図を正しく伝え、承認や合意を得ることは最適なUXを実現するうえで必須です。本書は、デザイナーが、デザイナー以外の人に、デザインに関わる様々な事柄を効果的に説明できるようになるための考え方やテクニックを紹介します。(抜粋/オライリージャパン

UXという考え方やフレームワークを紹介する本が多い中、UXを関係者といかに「合意形成」するかという点に絞った本。実際にプロダクトを作り始めると、理論上は素晴らしいUXだが、モノとしてうまくアウトプットできないという場面があります。ほとんどの場合、関係者やステークホルダーに振り回され、当初のUXが実現できないのが原因だったりします。私もとても悩んでいた時期があり「合意形成」というテーマは、実戦にでたUXデザイナーがはじめて当たる壁ではないでしょうか。

デザインが通らない

1年くらいプロダクトの開発でアプリのUXデザインをしていました。しかし、1年間あれこれやったのですが、満足のいくアプリができませんでした。失敗には色んな理由がありましたが、ステークホルダーや関係者とうまく連携できなかったことが最大の要因だと思います。

いろんなパターンを想定して作ったUIはことごとく却下され、洗練し特化しようとした機能は無造作に追加され、日々肥大化し使いにくくなるプロダクト。ステークホルダーが悪いのか。アプリの企画者が悪いのか?それともうまく提案できない自分自身が悪いのか?そんな事を悶々と悩み。最終的にはやっぱり自分の伝え方がよくなかったと気づきました。

「使え方がよくない」を再認識

この本には多くの「合意形成」のテクニックが載っています。私に取ってテクニック部分はあまり重要でなく、むしろ合意形成に至るまでの考え方が参考になりました。
「伝え方がよくない」という認識はあるものの、まだわだかまりが残っている自分にとって、やはり自分は「伝え方が足りてなかった」とはっきりと認識できることが多々書いてあるのです。心のモヤモヤがとれると共に、UXデザイナーとしての心構えが変わっていくのを感じました。
例えば以下の文章。

主導権が自分にないことを認識する

長年の経験からくる自信で、何も説明しなくても一度見せれば素晴らしがわかるという思い込み。気付けば、いつの間にか傲慢になっていました。そんな思い込みがステークホルダーに否定された時に出る、諦めに似た感情に繫がっていたのかもしれません。主導権は相手に託し、自分は最善のUXへ進む道を示すことに集中すればいいのです。

ステークホルダーも人間という認識を持つ

ステークホルダーにも家族がいて、様々な悩みがあり・・・考えればわかることですが、議論に集中すると忘れがちです。彼らは敵ではないのです。前述の「主導権が自分にないことを認識する」と合わせて捉えていれば、かなり心に余裕が出てきます。

UXデザイナーとしての心構えを変えた本

心の問題が整理でき、デザイナーとして初心にかえるいい機会を与えてくれた本でした。
「エゴは会議室前で捨てろ!」これもまたいい言葉です。

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